――「整える」という生き方について
今日は映画の感想を書こうと思います。 観た作品は、ヴィム・ヴェンダース監督の『PERFECT DAYS』です。
派手な展開がある映画ではありませんが、観終わったあとに、静かに自分の生活を見つめ直したくなる作品でした。
何も起きない。でも、ずっと心に残る映画
『PERFECT DAYS』は、東京でトイレ清掃の仕事をしている平山という男性の日常を描いた映画です。
毎朝同じ時間に起き、同じ音楽を聴き、同じように歯を磨き、同じように仕事へ向かう。 大きな事件も、劇的な成長もありません。
それでも、なぜか目を離せず、気づけば最後まで静かに引き込まれていました。
「整っている生活」は、贅沢なのかもしれない
平山の生活は、とてもシンプルです。
- 毎朝、布団をたたむ
- 仕事道具を丁寧に扱う
- 木漏れ日を見上げる
- 同じカセットテープを繰り返し聴く
一見すると地味で、物足りない生活にも見えます。
でも観ているうちに、 「これは我慢の生活ではなく、選び取った生活なんだ」 と感じるようになりました。
何かを足すことで満たされるのではなく、 余計なものを削ぎ落とした先にある静かな満足。
それは、とても贅沢な状態なのかもしれません。
「こういう生き方も正解なんだ」と思えた安心感
この映画を観終わった直後、僕の中にいちばん強く残ったのは、 「こういう生き方も正解なんだ」 という不思議な安心感でした。
何かを成し遂げていなくても、 誰かに評価され続けていなくても、 静かに毎日を積み重ねていく生き方が、ちゃんと肯定されている。
平山の暮らしを見ていると、 「もっと頑張らなければ」「まだ足りない」という焦りが、 少しだけ和らいでいくのを感じました。
「幸せ」は分かりやすい形をしていない
「整える」というテーマが、今の自分に刺さった理由
最近の僕は、健康診断の結果をきっかけに、 食生活や運動、生活リズムを見直そうとしています。
その中で感じているのが、 整えることは、我慢ではなく選択だということです。
平山が毎日同じルーティンを淡々と続けているように、 生活を整えることは、派手ではありません。
でも、続けることで確実に心と体が落ち着いていく。
『PERFECT DAYS』は、 そんな「整える生き方」を、言葉ではなく映像で教えてくれたように感じました。
刺さったシーン:最後の表情
詳しい内容は伏せますが、 ラストシーンで映し出される平山の表情が、僕はとても印象に残っています。
喜びと寂しさ、満足と不安が同時に存在しているような、あの表情。
人生は完璧ではないし、 毎日が楽しいわけでもない。
それでも、 今日をちゃんと生きた、という感覚があればいい。
そんなメッセージを受け取った気がしました。
まとめ:静かに背中を押してくれる映画
『PERFECT DAYS』は、 「頑張れ」とも「変われ」とも言いません。
ただ、 今の生活を一度、静かに見つめ直してみてもいいのではないか と、そっと背中を押してくれる映画です。
忙しさに追われている人や、 何かを足し続けて疲れてしまった人にこそ、 一度観てほしい作品だと思いました。
今日はそんな映画の感想でした。
